ファーマーズチキン 田町店(品川・五反田・目黒)
ロティサリーチキンを日常食として提供する専門店のスタイルを打ち出しているのが、東京・田町の「ファーマーズチキン」田町店だ。わずか5坪の店にカウンター7席を配し、入口の横には持ち帰り専用の窓口を設置。店内と持ち帰りの合計で1日70食を販売し、月商160万円を売り上げている。
経営母体である㈱ファーマーズチキンジャパン代表取締役の長嶺誠氏は、いくつかの外食店に勤めた後に東京・三軒茶屋にメキシコ料理店を開業。週末に店前の路面でロティサリーチキンを販売したところ飛ぶように売れたことから専門店化を考えつき、メキシコ料理店を閉店して2010年7月に田町店を開業した。
田町店の主客層は平日が近隣に勤める会社員、土曜日は近隣住民だが、わざわざ車で買いに来るお客もいるほどの高い商品力が最大の武器だ。
店内で提供するフードメニューは13品。サラダとポテトを添え、パンまたはライスが選べるプレートスタイルの食事を800~1200円で用意しており、ロティサリーチキンは1/4チキンプレート800円、1/2チキンプレート1100円、1/4チキンと自家製ベーコンのプレート1200円の3品。1/4チキンプレートの注文が店内のフード売上げの約7割を占めている。持ち帰りは店内のメニューを弁当スタイルにして100円引きで提供している他、チキンのみを1羽1700円、1/2羽850円で販売しており、店内と持ち帰りの売上げ比率はおよそ半々である。客単価は昼900円、夜1500円だ。
保温時間は1時間以内で焼きたての提供に努める
ロティサリーチキンは1・1㎏のブラジル産ブロイラーを使用。味つけはマリネ液に漬け込む一般的な方法ではなく、13種類のドライハーブを1羽ずつ揉み込んでいる。「本場フランスでは塩とコショウ程度のあっさりとした味つけが一般的ですが、日本人の味覚に合わせてハーブと塩味を利かせた明確な味に仕上げましました」と長嶺氏は語る。焼成は一度に40羽を焼くことができるフランス製の大型ロティサリー機を使用。丸鶏を回転させながら焼くため焼きムラがなく、表面はカリっと中はジューシーに焼きあがる。焼成後はウォーマーで保温するが、ホールディングタイムの上限を1時間として焼きたての提供に努める。それを過ぎたものはフレークにしてサンドイッチの具材として活用している。
11年12月には東京・西小山の商店街にロティサリーチキンの持ち帰り専門店をオープン。それに先立って同年6月には仕込みを一括化するセントラルキッチンを開設しており、今後はオペレーションの標準化と人材育成の仕組みづくりに注力して多店化をめざす構えだ。
DATA
TEL.03-3457-0707
営業時間:11時30分~14時(L.O.)、18時~22時(L.O.) (土曜は12時~14時30分《L.O.》、17時~21時《L.O.》)
日曜・祝日定休
オープン:2010年4月
店舗規模:5坪7席
客単価:1500円
月商:160万円
原価率: 30%
アルコール売上げ比率: 20%
URL: http://fa-chicken.com/