クラフトビアダイニング エニブリュ(大阪)
大阪府堺市北区に2007年7月に開業したビアダイナーが「クラフトビアダイニング エニブリュ(以下、エニブリュ)」だ。マンションが林立する住宅街に立地し、客単価3700円、17坪23席の規模で月商430万円を計上している。
経営母体は㈱喜色満面堂。代表の西尾圭司氏は1995年から堺市でバーを経営しており、そこで提供していた国産クラフトビールがお客から好評だったため、その専門店としてエニブリュを開業した。「当時、国産クラフトビールの魅力はまだあまり知られていませんでした。それを店側がしっかりと表現できれば、集客のフックになると考えました」と西尾氏は開業の経緯を話す。
エニブリュでは常時22種類の国産樽生クラフトビールを用意。カウンター内にある壁面に22のタップをずらりとディスプレイし、専門店らしい雰囲気を醸し出している。
定番の3種類以外は、40のブルワリーから1樽(10〜15 ℓ)ごとに調達。取り扱う銘柄数は年間で600種類以上におよんでいる。
ビールは銘柄ごとに最適な注ぎ方、ガス圧を採用して品質を追求。さらに貯蔵期間を調整し、コンディションの管理にも努めている。アルコールはクラフトビールの他、日本酒10類種、梅酒10類種、カクテル約100種類をラインアップ。アルコール売上げ比率は65%で推移しており、その約9割をクラフトビールで占めている。
クラフトビールの魅力をお客に訴求するため、さまざまな取組みを実施しているのも見逃せない。たとえば年1回、取引先のブルワリーを訪れるツアーを開催。またホームページやブログ、DMでは生産者の想いやビールの歴史などをお客に発信している。
フードのアイテム数は約50品。フィッシュ&チップス780円やフライドポテト480円といった定番のつまみをはじめ、ピッツァやパスタなどの食事メニューも揃える。売りは季節の大阪地野菜 せいろ蒸し580円〜や季節のお野菜のピクルス480円といった野菜を主体にしたメニューだ。
地場の野菜を活用して安全安心もアピール
食材は地元・大阪産のものを中心に使用。近隣の和泉市や岸和田市内の農家で生産された地野菜をはじめ、泉州のブランド豚である犬鳴ポークなども活用する。食材は店舗スタッフが農家の直売所や畜産業者のもとへ出向いて買い付けており、「生産者の顔が見える安全性の高い食材を提供したいと考えています」と西尾氏は語る。
当面の売上げ目標は日商15万円を維持すること。今後は従業員育成に力を注ぎ、次なる出店に備える。
DATA
TEL.072-255-8317
営業時間:18時〜翌1時
無休
オープン:2007年7月
店舗規模:17坪23席
客単価:3700円
月商:430万円
原価率: 27%
アルコール売上げ比率: 65%
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