クッチーナ ボーナ イタリアーナ ノック(表参道・青山・六本木)
東京・六本木のイタリア料理店「クッチーナ ボーナ イタリアーナ ノック(ノック)」は、2011年12月のオープン以来、連日満席を記録し続ける繁盛店だ。店の規模は38.5坪55席で、1日の来店客数は160〜180人に達する。
フードメニューは北イタリア・ピエモンテ州の伝統的な料理をベースにしたオリジナル料理。これを大皿にこぼれんばかりに盛りつけてボリュームを訴求している。
「日本のトラットリアの多くは、アンティパストからプリモ・ピアット、セコンド・ピアット、という流れで料理を提供しますよね。しかし、私がイタリア・トリノを訪れた際によく見かけたのは、テーブルに所狭しと並んだ料理を全員でシェアするいわば日本の居酒屋のようなスタイルの店でした」とオーナーの横山剛氏は話す。
そのスタイルを踏襲し、メニュー表も前菜、メインなどのカテゴリーではなく、野菜料理、肉料理といった食材別に表記してお客が食べたい料理を気軽に注文できるようにしている。
さらにノックでは日本人にはお馴染みの「アルコールを飲んだ後は炭水化物で締める」というスタイルに倣って「〆のスパゲティ」を提案。スパゲティは「2~3人で食べても十分にお腹にたまる量」(横山氏)で、10種類を日替りでラインアップしている。
お得感のあるランチで地元客の支持を集める
ワインは北イタリア産を中心にボトル2900円〜をラインアップ。中でも通常、高級ワインとされるバローロを5000円台〜で提供する。1日40本出るボトルワインのうち、バローロが半数を占めており、アルコール売上げ比率は50%に達する。
ディナーの客単価は5000円という業績だが、「これが居酒屋として利用できる上限の価格。仕事帰りの近隣の会社員を中心に吸引する狙いがありました」と横山氏は語る。
一方、ランチはワーカー応援型ランチ780円の他、パスタランチ1000円〜など低価格でボリュームのあるメニューをラインアップ。セットにしているカフェをお替わり自由にするなどしてお得感を打ち出し、近隣に勤めるオフィスワーカーの支持を集めている。
こうしたお値打ちを実現するためにノックでは、メニューごとのきめ細かな原価調整はもちろん、人件費の抑制にも注力。スキルの高いスタッフを揃えることで、最小限の人員体制で回すことに成功している。
「今後は主客層である六本木近辺に勤めている方々との関係をさらに深め、彼らのライフスタイルに合う使い勝手のいい店にしていきたいですね」と横山氏は話す。
DATA
TEL.03-3478-8220
営業時間:11時30分〜15時(L.O.14時)、 17時30分〜翌0時 (L.O.23時)
不定休
オープン:2011年12月
店舗規模:38.5坪55席
客単価:5000円
月商:-
原価率: -
アルコール売上げ比率: 50%
URL: -