ロクロナン(東京西部)
「ロクロナン」(東京・奥沢)のオーナーシェフ・石井啓資さんは、「オーバカナル 赤坂」(東京・赤坂)などで修業後、26歳の時に渡仏。「日本では見ることのない、現地に根差した郷土料理を学びたい」との思いから、バスク、アルザス、リヨンなど、修業先を地方に絞り、計2年間各地の郷土料理を徹底的に学んだ。「シュークルートやクネルなど、長い間受け継がれてきた郷土料理には確固とした魅力がある。そして、何よりもおいしい!」と話す石井さん。独立するにあたっても、メニューのほぼすべてを、自身が現地で学んだ郷土料理で揃えた。
夜のメニューは、前菜約10種、主菜8種、デザート8種のアラカルトのみ。たとえば、石井さんがバスク地方のレストランで学んだ「豚バラ肉のピペラード」(2310円)。これは、数種のハーブとともに塩漬けにした豚のバラ肉に、オリーブオイルでニンニクやトマト、赤ピーマンなどを炒め、ピマン・デスペレットを加えて煮たソースを添えて提供する現地のオーソドックスな家庭料理だ。一方、タラのクネルにソース・アメリケーヌをかけ、バターライスを添えて提供する「タラのクネル」(2520円)は、リヨンの星付きのレストラン「オテル ド フランス」のルセットを踏襲したもの。「クネルはソースをかけてグラティネするのが一般的ですが、この料理は現地のシェフがよりレストランらしい仕立てに、と考案した品です。こういった、素朴な郷土料理にひねりを加え、レストランの皿に昇華する技術には憧れますね」と石井さんは話す。
「今後も、各地の郷土料理を提供するスタイルは守りつつ、付合せや盛りつけなども強く意識して料理を作りたい。そしてゆくゆくは、コース料理も提供していきたいですね」(石井さん)。
DATA
TEL.03-3721-2339
営業時間:11:30〜14:00(L.O.)18:00〜21:30(L.O.)昼は土・日・祝日のみ
月曜定休
オープン:2011年7月
店舗規模:10坪11席
客単価:6000円
月商:-
原価率: -
アルコール売上げ比率: -
URL: -