エノテカ ヴィータ(新宿・代々木・大久保)
オープン1年足らずながら、飲食店の激戦地、東京・神楽坂で連夜にぎわいを見せる「エノテカ ヴィータ」。イタリア料理店を手がける外食企業で調理長や営業部長を務めた大村佳史さんが、夫人とともに開いた店だ。
単品で前菜10種、パスタ8種、カツレツやビステッカなど肉料理4種ほどを用意する同店だが、最大の売りは「ヴィータ風前菜の盛り合わせ」(1人2000円)だ。これはおすすめの前菜5種──クラテッロやサラーメ、ラルドなどイタリア産加工肉、魚介や馬肉のカルパッチョ、生ハムのムース、ホワイトアスパラガスのボリートなど──を数回にわけて提供するボリュームたっぷりの品。ここにパスタを追加したコース(同3000円)や、前菜(4種)、パスタ、肉料理のコース(同4000円)も用意する。
厨房は1人と決めていたため、すぐに提供でき、かつ看板メニューとなるような品がほしかった、と大村さんは話す。
「その点、現地で味わって感動した加工肉は最適の素材です。地域により多様な特徴があり、見た目も華やか。生産者を訪ねて選んだ約20種を揃えています」
また、加工肉をはじめチーズやワインなど「割高」な印象を持たれがちな食材は、調理の手間がないぶん、可能な限り安く提供することにした。利幅は少なくても量と質の両面で満足感を高め、リピーターを増やせば充分に元は取れる、との分析からだ。その狙い通り、食事目的のお客がメインの1回転目、ワインバー的な利用が多い遅めの時間帯ともにこの盛合せの注文率は100%近くに達し、食材の回転率も想定以上に好調だ。
「前職で調理の現場を離れていたため感覚が戻るまでが大変でしたが、徐々に身体も慣れてきました」と話す大村さん。今後は季節感の表現方法を高めつつ、より手の込んだ料理にも取り組む考えだ。
DATA
TEL.03-3267-6070
営業時間:8:00〜23:00(L.O.)
日曜
オープン:2011年10月
店舗規模:16坪26席
客単価:6000円
月商:-
原価率: -
アルコール売上げ比率: -
URL: -