魚とワイン カンダマルセイユ(東京・上野・日本橋)
茨城県内で「ブラッスリー ドゥ・プラ」「ピッツェリア プリモ」など14店の外食店を展開する㈱ワイ・グロウスが2012年7月に東京・神田にオープンしたワイン酒場が「魚とワイン カンダマルセイユ(マルセイユ)」だ。ワイン酒場激戦区である神田において、15坪32席(最大12人収容の立ち飲みスペースあり)の規模で月商450万円を売り上げる健闘ぶりを見せている。
マルセイユの最大の売りは、各地の漁港から届くその日の朝に獲れた鮮魚を豪快に調理したフレンチベースの魚介料理だ。
「マルセイユで使う魚介類は専門商社に依頼し、魚種を指定せずに旬のものをキロ単位で仕入れています。こうした手法を採用することで原価を抑制するとともにメニューが硬直化するのを避けることができるのです」と同社代表取締役の上原良氏は話す。
旬の魚介類で日替わりメニューを充実させ、毎日でも訪れたい店に
上原氏の言葉通り、フードは定番メニューを30品に絞り、日替りの黒板メニューを15〜20品ラインアップ。その日に入荷した鮮魚をフリットやグリルに仕立てて提供しており、中でもカルパッチョ(単品480円〜、盛合せ1280円〜〈写真左〉)やブイヤベース1580円が売れ筋だ。
また、1階のカウンターに備えつけたショーケースにはエスカベッシュや塩ダラのカスレ各480円などの大皿に盛った前菜を陳列。大衆的な雰囲気の演出にひと役買っている。
一方、上原氏は「ワイン酒場と銘打つならば、ワインの品揃えにも個性を出したかった」と語る。ボトルワインは常時100種を用意し、2480円〜提供。上原氏が自らセレクトしたワインは茨城県内の専用の倉庫でストックし、週に2〜3回マルセイユに運んでいる。お客の要望を受けて、ストックしている1本数万円の銘醸ワインを提供することもあるという。
グラスワインは赤4種、白5種、スパークリング2種をラインアップ。さらに1階のカウンター席限定で、赤・白・スパークリング各1種のコップワインも提供しており、テーブル席では3割、立ち飲みスペースでは9割のお客がグラスワインを注文する。
客単価は3500円。「フードにもワインにもしっかり原価をかけながら毎日でもご来店いただけるように、リーズナブルな価格に設定しています」と上原氏は話す。フードの原価率は50%に達しているが、当面はお客の満足度を高めることを優先し、リピーターを摑んでいく意向だ。
DATA
TEL.03-3257-7878
営業時間:17時〜翌0時(L.O.23時30分)
日曜・祝日不定休
オープン:2012年7月
店舗規模:15坪32席(+最大12人収容の立ち飲みスペース)
客単価:3500円
月商:450万円
原価率: 45%
アルコール売上げ比率: 60%
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