フレンチバル ルフージュ(銀座・新橋・有楽町)
「スペインバルやイタリアンバールのようにフランス料理を気軽に楽しめる店をつくりたい」。2011年5月に東京・銀座にオープンしたブラッスリー「ルフージュ」の業態開発を手がけた佐々木敦史氏は「フレンチバル」を屋号に冠した理由をこのように説明した。
経営母体は丸八殖産㈱。不動産管理業を主幹事業として多様な事業を手がけており、07年に外食業に参入。ルフージュは既存の鉄板焼き店を業態転換する形でオープンした。佐々木氏は㈱グローバルダイニングや㈱フードスコープなどの外食企業に8年間勤務した経歴を持ち、ルフージュの店長を務める。また、総料理長には東京・目黒でフレンチレストランを9年間運営していた齋藤富治夫氏を迎えた。店づくりやホールスタッフの教育は佐々木氏、商品開発は齋藤氏が担当するなど、それぞれのノウハウを融合させることでフレンチバルという業態テーマの具現化を図ったわけだ。
料理の価格は1500円が上限。スタッフ全員がワインの知識を持ち〝ワイン好き〟に応える
フードは定番メニュー27品、黒板メニュー20品前後をラインアップ。キャロットラペ&旬菜750円やエスカルゴのブルゴーニュ風880円など、「メニューはフレンチの定番料理を柱に組み立てている」と齋藤氏は説明する。一方で鶏モツのメリメロ焼き680円など、食材にモツ肉などを積極的に採り入れて原価を抑制。価格は1500円台を上限の目安とし、前菜類は500円台~700円台、メインは800円台~1200円台を中心価格とすることで値頃感を打ち出している。
アルコールはワインがメイン。ボトルは3000円台〜4000円台を中心に150種前後を常備し、グラスも30種前後500~950円を揃える。スタッフ全員がワインの豊富な知識を有し、ワイン好きの多様なニーズに応えられるようにすることで、アルコール売上げ比率は55%におよんでいる。
客単価は5500円。「客単価は3500~4000円を想定していましたが、『より本格的なフランス料理を食べたい』というお客さまの要望が多く、それに応えて黒板メニューの品揃えを拡充したことで現状の数値に落ち着きました」と佐々木氏は言う。店は視認性の悪い裏路地に立地しているが、口コミで評判が広がり、12年に入ると業績が安定。23坪34席の規模で月商は550万円を売り上げている。
12年12月には東京・神楽坂に2号店をオープン。「フレンチバルという業態テーマはまだまだ伸びしろがあると考えています。2店でさらに業態の磨きあげを図っていき、まずはブランドをしっかりと根づかせていきたい」と佐々木氏は語る。
※写真(料理)は、手前から四元豚の蒸し焼き1280円、真イワシのマリネとタラモサラダ880円、キャロットラペ&旬菜750円。四元豚は1皿150gを使用している。
DATA
TEL.03-6252-4588
営業時間:17時〜翌0時(L.O.23時、土曜は〜23時〈L.O.22時〉)
日曜・祝日定休
オープン:2011年5月11日
店舗規模:23坪34席
客単価:5500円
月商:550万円
原価率: 33%
アルコール売上げ比率: 55%
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