東京チキン南蛮(東京・上野・日本橋)
宮崎県の郷土料理であるチキン南蛮が主力商品の定食店「東京チキン南蛮」は、都内の都営地下鉄三田線、大江戸線春日駅前の商店街に2010年9月にオープンした。現在は近隣のオフィスで働く20代〜60代の男性客を中心にランチだけで1日70〜80人を集客。13坪24席の規模で月商280万円を売り上げている。
経営母体である㈱ネクステージ代表取締役の竹本寛氏は㈱ベンチャー・リンクの出身。05年に低予算で開業ができるインターネットカフェを出店して独立を果たすと、その後5年間で資金を蓄え、念願だったチキン南蛮専門店を開業した。
「東京でチキン南蛮というと、居酒屋メニューというイメージが強いように思います。しかも、その多くがモモ肉を用いてジューシーさを前面に打ち出したものです。でも、宮崎ではチキン南蛮にムネ肉を使うのが一般的で、定食としてごはんと一緒に食べる。ですから当店では本場のスタイルを再現するために、胸肉を使ったチキン南蛮定食を主力商品として訴求しているのです」と竹本氏は話す。
※写真は、チキン南蛮&ハンバーグ(ライス・ドリンクつき)790円。
夜でも、つくりたての定食メニューが好評
ランチのベースメニューはチキン南蛮の他、ハンバーグ、生姜焼き、チキンカツ、カレーの5品だ。一番の売れ筋メニューであるチキン南蛮&ハンバーグ790円など、ベースメニュー2〜3品を組み合わせたアイテムも用意。定食メニューの品数は約30品にもおよび、昼の客単価は800円を確保する。
チキン南蛮に使う鶏のムネ肉は肉質を柔らかくするために酢と醤油、酒で下味をつけておく。注文が入ったら仕込んでおいたムネ肉を揚げ、自家製南蛮ダレとタルタルソースをかけて提供する。提供までに擁する時間は7〜8分だ。
ディナーは定食メニューに加え、春巻き290円やメンチカツ390円、焼きうどん590円などつまみメニュー37品を用意。焼酎、日本酒、ワインなどのアルコール類も揃えることで、居酒屋利用にも対応するが、利用客の約8割が定食を注文し、夜の客単価は1000円にとどまっている。
現在、原価率は35〜40%の間で推移。「自己資金のみでオープンすることができたので、そのぶん食材には原価をかけようと考えています。実際に食材のランクを少しずつ上げていくにつれて、お客さまも増えてきました」(竹本氏)。
さらに竹本氏は、「今後は夜のアルコール売上げ比率をいかに引き上げるかが課題。いまは夜に居酒屋として利用していただけるお客さまを増やす方法を模索しているところです」と話し、さらなる売上げ増を狙っている。
DATA
TEL.03-3817-6705
営業時間:11時〜15時30分、17時〜22時30分(土・日曜・祝日は〜21時)
無休
オープン:2010年9月
店舗規模:13坪24席
客単価:800円
月商:280万円
原価率: 40%
アルコール売上げ比率: 10%
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