キアッキェローネ(関東)
神奈川県のJR桜木町駅から徒歩6分。駅前の繁華街を抜けて商店もまばらになった野毛エリアの生活道路沿いに2012年2月にオープンしたピッツェリアが「キアッキェローネ」だ。店前の通行量が少なく、開業から半年間は集客に苦戦したが、現在は客単価昼1200円、夜3200円、32坪35席の規模で1日に平日75人、週末150人を集客する繁盛店に成長している。
「近隣には富裕層が多く居住している住宅街があり、周囲には老舗の外食店が点在している。スタートダッシュは見込めないけれど、地域密着で息の長い経営をするのに最適な立地だと考えました」とオーナーピッツァイオーロの篠 竜太氏は立地選定の狙いを語る。
篠氏は東京都内に3店を展開する老舗ピッツェリア「パルテノペ」に11年間勤務した後に独立し、2012年9月にはイタリア・ナポリに本部を置く「真のナポリピッツァ協会」の認定を取得。都市部だけでなく地方都市でもピッツェリアが増えつつある中、技術と経験に裏打ちされたピッツァのクオリティを武器に近隣住民と目的客を吸引している。
典型的なナポリの家庭料理を用意し、本場ナポリらしさを表現
看板商品のピッツァはトマトベース7品1050〜1680円とトマトソースなし9品1365〜1785円にシェフのおすすめ1品を加えた計17品。売れ筋はマルゲリータ1365円とピッツァD.O.C.1680円で、この2品がランチで7割、ディナーで5割の注文を占める。「お喋りをしながらゆっくり食事するお客さまが多い」(篠氏)ため、冷めても固くならない生地づくりをめざし、粉は日清製粉の「ルスティカ」をメインに数種類をブレンドしている。
その他のフードはおつまみ揚げ物7品、前菜7品、野菜4品、パスタ10品、シェフのおすすめ7品を420〜1890円でラインアップ。ピッツァ生地に海藻を練り込んでひと口サイズに揚げたゼッポリーネ420円や、イイダコの溺れ煮込み840円といった典型的なナポリの家庭料理を揃えることで本場ナポリらしさを表現している。
アルコールの主力はイタリア産のみを取り揃えるワインで、赤10種、白8種、泡1種をボトル2800〜8800円で提供。グラスワインは赤白ともにハウスワイン500円と今月のおすすめ700円のそれぞれ2種を用意し、アルコール売上げ比率は30%を確保する。
今後の展望について篠氏は「定休日の日曜日も営業できる体制づくりを進めています。当店はカップルやファミリーの食事利用が主体なので、今後はひとり客やアルコールメインの利用動機を吸収できるバールを近隣に出店したい」と語る。
※ピッツァは手前がピッツァD.O.C.1680円、奥がラザーニャ1575円。一品料理は手前がいろいろいろいろフライの盛りあわせ、奥がイイダコの溺れ煮込み各840円。
DATA
TEL.045-341-4183
営業時間:11時30分〜14時30分(L.O.14時)、 18時〜23時(L.O.22時)
日曜定休
オープン:2012年2月1日
店舗規模:32坪35席
客単価:3500円
月商:500万円
原価率: 26%
アルコール売上げ比率: 30%
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