酒場 それがし(品川・五反田・目黒)
アラカルトメニューの売れ筋を中心に構成した14品のコース料理。そこに日本酒10銘柄を組み合わせて提供する。東京・五反田の日本酒専門店「酒場 それがし(それがし)」が提案するそれがしコースは5000円という価格設定ながら、来店客の5割、新規客については実に8割以上にもおよぶ高い注文率を誇っている。
それがしのオープンは2011年2月。それがしコースは同11年10月に導入されたが、経営母体の㈱JO代表取締役の尾山淳氏はその狙いをこう説明する。
「日本酒は値頃感を重視して75ml400~450円、150ml700~800円を中心価格に据えています。ただ、それでもつい飲み過ぎて支払額が7000円を超えてしまうお客さまもいる。そこで、2人1万円という予算で日本酒を思う存分に堪能できるコースを提案しようと考えました」
※それがしコース5000円(写真)の料理内容は、【前菜】海老ねぎ豆腐、ピーマンのきんぴら、【サラダ】三代目ポテトサラダ、【刺身】しめ鯖、【揚げ物】特製メンチカツ、【珍味】薫製明太、山うに豆腐、鯖のへしこ、梅きゅうり、エシャロットのおかか醤油、いぶりがっこ、【煮物】牛すじ煮込み、【〆】おいなりさん、お椀。
日本酒は従業員がお客の好みを聞きながらていねいにセレクト
日本酒は純米酒のみに絞り込み、定番品30種、限定品20種前後をラインアップ。コースではその中から自由に銘柄を選択できるが、「従業員が提案する日本酒を飲まれるお客さまが大半を占める」と尾山氏は言う。従業員はお客の好みなどを確認しながら銘柄をセレクト。また、「お燗にすることで旨みがふくらむ純米酒も多い」(尾山氏)という考えから、前半は冷や、後半はお燗という流れでお客一人ひとりに合った日本酒のフルコースを組み立てている。
一方、コースは導入時からほとんど商品を変更していない。売れ筋トップ2の三代目ポテトサラダ、特製メンチカツをはじめ、しめ鯖や牛すじ煮込み、珍味類などさまざまなタイプの酒肴でコースを設計。「料理の内容や分量は日本酒の味わいを引き立てることを基準に固めていった」と尾山氏は説明するが、その完成度の高さから、リピート客でもコースを注文することが多いのだという。
コース、アラカルトの利用を合わせた客単価は4000円。それがしコースの導入で目的客をがっちりと摑み、12坪28席の規模で1日の平均客数が50人を超える集客力を発揮している。
DATA
TEL.03-6417-9690
営業時間:17時~翌2時(金は~翌3時、日・祝は~翌0時)
無休
オープン:2011年2月2日
店舗規模:12坪28席
客単価:4000円
月商:-
原価率: 30%
アルコール売上げ比率: 50%
URL: -