日本酒スタンド 酛(新宿・代々木・大久保)
黒を基調としたシックな内装のスタンドバーで日本酒を提供する「日本酒スタンド 酛(酛)」。東京・新宿の繁華街を抜けた雑居ビルの地階という視認性の悪い立地ながら、7坪の立ち飲みスペースは目的客を中心に連日賑わいを見せている。
多い日には1日35人以上を集客する酛がオープンしたのは2010年6月。酛と同時に東京・新橋には和食店「新橋 酛」をオープン。客単価も大きく異なるスタンドバーの営業スタイルを酛で採用した理由を酛の店長の千葉麻里絵氏は「日本酒を低価格、かつ少量で提供するスタンドバーなら、日本酒に興味を持つ20代〜30代の若者や女性が日常使いできると考えたのです」と語る。
その狙い通り、平日は15時から営業する酛には、早い時間帯は学生客や年配客、夜は仕事帰りのオフィスワーカーを中心に幅広い層のお客が来店。しかも来店客に占める女性客の比率は4割にのぼる。
フードも手づくりを徹底することで、来店客の女性比率は4割に
日本酒は冷酒を80ml400〜500円、120ml700〜800円と、提供量を少なくすることで価格を抑制。ラインアップは定番で20銘柄、それぞれ原料米や精米歩合など造りの異なるものを日替りで2〜3種ずつ揃える。同じ銘柄でも異なる味を楽しむことができ、それが再来店の動機にもなっている。また、メニュー表は銘柄のみの記載にとどめ、お客と会話をしながら好みの酒を提供している。
フードは日本酒のアテとなる小皿料理31品を揃え、中心価格帯は450〜500円。酒盗クリームチーズ450円やセロリ塩辛400円など、珍味メニューはひと手間を加えて品質を高めている。また、夏野菜の冷やしおでん500円やグリーンアスパラのムース〜粒ウニのせ〜550円など野菜料理にも注力。女性客のニーズの吸収にも成功している。
13年2月には3店めとなる「PLAT STAND 酛」を東京・吉祥寺にオープン。「今後も都内を中心に若者向けの日本酒業態を増やす計画です。ゆくゆくは欧米にも日本酒のカジュアル業態で進出して、グローバルに日本酒の間口を広げていきたい」と千葉氏は語る。
※写真は、グリーンアスパラガスのムース〜粒ウニのせ〜550円。女性客を意識して野菜料理にも力を入れる。
※下記のデータに関して、客単価は不明。
DATA
TEL.03-6457-3288
営業時間:15時〜23時、土・日・祝日12時〜21時(フードL.O.22時、ドリンクL.O.22時30分)
不定休
オープン:2010年6月8日
店舗規模:7坪13人収容(立ち飲み)
客単価:0円
月商:−
原価率: -
アルコール売上げ比率: -
URL: -