カリーナカリーナ(新宿・代々木・大久保)
客単価1万円のイタリアンレストランの運営で培った調理技術を活かし、35坪70席で月商850万円を売り上げるトラットリアが東京・神楽坂の「カリーナ カリーナ」だ。
オーナーの大原易裕氏は2009年に東京・西麻布に「リストランテ・カステリーナ」、11年に江戸川橋に「ピアッティ・カステリーナ」をオープン。いずれも客単価1万円前後ながら、連日予約で満席となる大繁盛店に成長させた。
その後、1号店のリストランテをを閉店して12年11月にカリーナ カリーナをオープンしたが、大原氏は開業の狙いを次のように語る。
「新店の開業が相次ぐ神楽坂ですが、イタリア料理を気軽にがっつり食べられる店がなかった。4000円でお腹いっぱい食べて飲めるトラットリアなら勝機があると考えました」
おつまみや前菜は“1000円以下”を心がけ、手軽さを打ち出す
フードメニューは原価率40%をかけて品質とボリュームを前面にアピール。売れ筋のお肉の前菜盛り合わせ2人前1900円は、生ハム、サラミ、手羽先のグリル、サルシッチャ、トリッパの煮込み、パテ、牛ハツのグリルの7種類をボリュームたっぷりに盛りつける。テーブルオーダー率70%を誇る甲州ワインビーフのビステッカ2人前2000円は、200gの肉にたっぷりの野菜を添えて提供する。
その他のフードメニューは定番42品、おすすめ14品をラインアップ。7品を揃えるメイン1800〜2200円は、甲州ワインビーフや岩中豚、仏産の鴨やホロホロ鶏といった高品質な食材を用いる一方で、おつまみや前菜では29品のうち24品の価格を1000円以下に抑えて手軽さを打ち出している。
アルコールは注文の9割をワインが占め、そのうちボトルワインを注文するお客が7割に達する。ボトルワインの品揃えは赤9種2800〜1万4000円、白8種2800〜5800円。特筆すべきは、赤3800円と白3600円で提供する今月のおすすめワインで、月間300本を売るスケールメリットを活かして仕入れ値を下げ、高品質な銘柄をお値打ち価格で提供している。
居抜き物件に出店した奥行きのある店内は、テラス席、テーブル席、カウンター席、宴会用テーブル席の4つのエリアに分割し、1人客から大人数のパーティーまで幅広い利用動機に対応。15人以上の宴会客を月間で20組も獲得している。
今後の展望について大原氏は「まずは年1店ずつ出店して16年までに5店体制を築きたい。それにスタッフは全員を正社員で採用しているので、店を増やすことで彼らのキャリアアップの道をつくっていきたいですね」と語る。
※手前から時計回りに甲州ワインビーフのビステッカ2000円、自家製ラザニア1100円、マルゲリータ1200円。ボトルワインはイタリア産を中心に2800〜1万4000円の価格帯で提供する
DATA
TEL.03-5261-4205
営業時間:12時〜14時(L.O.)、17時〜翌0時 (土曜は12時〜翌0時〈L.O.〉、日曜・祝日は12時〜22時〈L.O.〉)
無休
オープン:2012年11月21日
店舗規模:35坪70席
客単価:4000円
月商:850万円
原価率: 40%
アルコール売上げ比率: 40%
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