人形町食事処 築地のマルショウ(東京・上野・日本橋)
2010年9月、東京メトロ人形町駅から徒歩1分の場所にオープンした「人形町食事処 築地のマルショウ(以下、マルショウ)」は15坪26席で月商400万円を売り上げる繁盛居酒屋だ。
共同オーナーの1人で、店を切り盛りする杉浦知志氏は大手外食チェーンなどに勤務。店長を経て14店を統括するスーパーバイザーを務めた後、独立開業を志して退職。その1年後に築地市場の仲卸業者らとともに経営母体の㈱築地屋を設立し、開業に至った。
干物の串料理も売りで15坪で月商400万円
マルショウの売りは、共同経営者に名を連ねる専門の仲卸業者から仕入れるマグロと魚の干物を使った料理だ。中でもマグロ盛り合わせ980円と魚串焼きおまかせ五本780円は注文率ほぼ100%の2大看板商品である。前者は天然の本マグロ(もしくはインドマグロ)の赤身と中トロ200gを豪快に盛った単品原価率60%のお値打ち品。後者はサーモンハラス干し、さば灰干し各180円など常時9品を揃える干物の串焼きから5本を日替りで提供している。
他にも、あかうおの粕漬け580円やマグロホホ肉ステーキ680円などの一品料理約40品を揃える一方で、寒ブリの塩焼き580円など旬の魚を使用した季節メニューも常時3〜5品用意する。
「週に何度も来ていただけるようにできるかぎり価格を抑えました」と杉浦氏。中心価格は480〜680円に設定している。一方、アルコールは生ビール380円をはじめサワー350円〜、焼酎480円〜の他、ワイン、カクテルなど約40品を幅広く揃えており、アルコールの売上げ比率は36%。夜の客単価は2500円で推移している。
「オフィス街での出店にこだわったのはランチ需要を狙ったからです」と杉浦氏が話す通り、マルショウではランチ営業にも力を入れている。サーモンハラス干し定食800円やマグロぶつ盛り合わせ980円など魚の定食19品、鳥取の大山鶏の香味刺身ステーキ定食880円など肉の定食3品、その他に銀鮭ハラミ定食980円など季節替りの定食3〜4品と常時25〜26品をラインアップ。昼の客単価は830円で1日3〜4回転しており、ランチの売上げは全体の40%を占めている。また、ランチで提供している定食全品を夜も注文できるのも特徴だ。
主客層は昼、夜ともに近隣のオフィス街に勤める30代〜50代のサラリーマン。オープンから半年ながら、お客はリピーターが中心で、「昼夜ともに普段使いしてもらえる店にする」という杉浦氏の狙いが当たった格好だ。今後は都内のオフィス街を中心に多店化を進める計画だ。
DATA
TEL.03-6661-2238
営業時間:11時30分〜15時 、17時〜翌0時
日曜・祝日定休
オープン:2010年9月8日
店舗規模:15坪26席
客単価:2500円
月商:400万円
原価率: 32%
アルコール売上げ比率: 36%
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