バカイゥン(大阪)
フリットを主力商品とするイタリアンバールという個性的なコンセプトでヒットを飛ばしているのが大阪・肥後橋の「バカイゥン」だ。バカイゥンは同じ肥後橋エリアに店を構える繁盛イタリアンバール「チュカテ」の2号店として2013年1月にオープン。13坪の店内にテーブル20席と20人前後を収容するスタンディングスペースを設け、客単価2500円で月商350万円を売り上げている。
主力のフリットは定番15品、日替り10品前後を取り揃えることで専門性を訴求する。ズッキーニやマッシュルーム各150円をはじめ、小エビ200円、ホタテ300円など、食材に衣をつけて揚げたシンプルな商品を中心とする一方で、素揚げしたピザ生地に生ハムなどをトッピングした揚げピザ600円、ソーセージに衣をつけて揚げたボローニャソーセージ350円といった個性派メニューも用意する。日替りでは季節感を重視し、菜の花200円やタラの白子500円といった旬の食材を積極的に投入している。
フリットの調理がシンプルなぶん、食事メニューの充実にも力を注ぐ
フリットはツーオーダーで食材をカットして揚げることでクオリティを追求。左右2層式のフライヤーを導入し、こまめに入れ替えるフレッシュな油で揚げて軽い食感に仕上げる。一方で鶏もも肉の唐揚げ450円といった揚げ物は、馴染んだ油を使用して食べ応えのある味わいを生み出している。
フリット以外のサイドメニューは日替りを含めて55品前後。看板商品のフリットが仕込みを必要としないぶん、日替りメニューの開発と仕込みに労力を注ぐことでリピーターを飽きさせないように工夫している。サイドメニューの売れ筋はイタリアンの前菜をアレンジした本日のお惣菜10品前後で、取材日にはワカサギのエスカベッシュ450円や揚げ茄子とツナのトマト煮350円など8品を提供していた。
また、食事目的のお客を吸収するため、パスタ9品前後600円〜や本日の炭火焼7品前後といったメニューも提供する。パスタは100円刻みで大、中、小の3サイズを用意する他、フリットや本日のお惣菜は1人前の盛合せにも対応。使い勝手を追求した結果、現在は1軒め利用と2軒め利用のお客をほぼ半数ずつ獲得している。
売上げの5割を占めるアルコールの主力はワインとビール。ボトルワインは2000円15種、3000円8種の2ラインとし、スパークリング1種を除いてすべてイタリア産を揃えている。
今後について店長の村上謙一氏は「気軽にワインが飲める大衆酒場としての認知度を高め、幅広い年齢層にアピールしていきたい」と話す。
※写真手前から時計回りに生ハムの揚げピッツァ600円、前菜ちょこっと盛り500円、ゼッポレ300円、ワカサギ300円。前菜盛合せは1人前から注文可能で、ファーストオーダーの注文率が7割近くになる
DATA
TEL.06-6228-0385
営業時間:17時30分〜翌2時(L.O.翌1時30分)
日曜・祝日定休
オープン:2013年1月22日
店舗規模:13坪20席+スタンディング20人収容
客単価:2500円
月商:350万円
原価率: 36%
アルコール売上げ比率: 50%
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