黒毛七輪(渋谷・恵比寿・代官山)
A5ランクの黒毛和牛を使ったハンバーグステーキとメンチカツを2大看板商品に据え、昼は洋食店、夜はスペインバルとして営業するのが東京・恵比寿の「黒毛七厘」だ。JR恵比寿駅から徒歩9分と駅からのアクセスはよくないが、近隣に勤める会社員をはじめ、遠方からはるばる訪れる目的客を獲得。客単価は昼1200円、夜4000円を確保し、6坪12席の客席が昼4回転、夜3回転する繁盛ぶりを見せている。
黒毛七厘は3人の出資者による共同経営のスタイルを採っているが、そのひとりである料理長の猪股理世子氏は「肉の旨みをストレートに訴求でき、なおかつ老若男女に好まれる普遍的なメニューとしてハンバーグステーキとメンチカツに着目しました」と話す。
ハンバーグステーキは180g、メンチカツは1個80gを3個づけで提供しており、価格はランチがスープ、ミニサラダ、ライスつきで各1050円、ディナーは各1000円。ランチではメンチカツを1個200円の単品でも提供しており、ランチタイムはハンバーグステーキを注文するお客の大半がメンチカツを追加でオーダーする。
※写真上/手前はA5ランク黒毛和牛100%ハンバーグステーキにメンチカツを1個トッピングしたもので、価格は1250円。写真奥はバルメニューの売れ筋である小エビのピルピル800円。ボトルワインは6種を2900〜4000円で提供する
看板メニューには原価をかけ、夜は飲み客を掴み原価率の適正化を図る
メンチカツとハンバーグはA5ランクのメスの黒毛和牛100%の牛肉を使用し、メンチカツは黒毛和牛の牛脂を加えた油で揚げることで風味を際立たせている。黒毛和牛は共同経営者の中原健太郎氏がオーナーを務める東京・三ノ輪の焼肉店「炭火焼 七厘」が1頭買いした端肉を仕入れているが、看板メニュー2品にはたっぷり原価を投じてバリューを追求。そのため夜は一品料理とアルコールを拡充することで飲み需要を吸収し、原価率の適正化を図っている。
夜のフードメニューは東京・虎ノ門の繁盛スペインバル「バルタパス」を経営する猪股氏の友人の恩海 光氏がレシピを監修する。800円均一のタパス11品をはじめ、サラダ1000円や木の子のリゾット1300円などの一品料理8品、本日のおすすめ5品前後を提供する。売れ筋は小エビのピルピル800円で、テーブルオーダー率はほぼ100%に達している。
アルコールの主力はワインで、スパークリング1種、白2種、赤3種をボトル2900〜4000円、グラス700〜900円で提供。ディナー帯のアルコール売上げ比率は40%を確保する。
「帰りにメンチカツをお土産に買っていくお客さまが増えています。将来的にはテイクアウト販売や通信販売といった新しい販売チャネルを増やしていきたい」と猪股氏は展望を語る。
DATA
TEL.03-3446-3480
営業時間:11時30分〜14時30分(L.O.)、17時30分〜22時30分(L.O.)
日曜定休
オープン:2013年4月8日
店舗規模:6坪12席
客単価:3500円
月商:-
原価率: -
アルコール売上げ比率: 40%
URL: -