ピッツェリアバールokei(銀座・新橋・有楽町)
東京・新橋の「ピッツェリアバールokei(以下、オケイ)」は、石窯で焼いたピッツァと手打ちパスタを売りにするイタリアンバールだ。路地裏にある雑居ビルの2階という視認性の悪い立地にもかかわらず、連日予約で満席となる繁盛ぶりを見せており、12坪28席で月商480万円を売り上げている。主客層は20代後半〜30代後半の女性で、1人客が多いのも特徴だ。
経営母体は㈱okey。代表取締役の片寄雄啓氏は、飲食店の開業を志して6年間務めていた広告代理店を退職。ピッツェリアなどで修業した後、「生活の一部として日常利用できる気軽な店」をコンセプトに、土地勘のあった新橋で2005年12月に独立を果たした。
フードメニュー数は約60品をラインアップ。前菜とピッツァ各20品前後、パスタ15品前後、メイン3品、デザート4品を取り揃えている。前菜の中心価格は800〜1200円。パスタとピッツァ、メインは900〜1500円で提供している。
売れ筋のボトルワインは2000円~4000円台
アルコールはワインを中心に約60種類をラインアップ。価格はグラスが400円〜、ボトルは2000円台〜4000円台が中心で、ボトルワインが売れ筋となっている。
客単価は4200円。「当初、想定していた3000円と比べてかなり高めに推移しています。当店には4〜5時間近く滞在されるお客さまも多く、それが客単価を押し上げる要因になっています」と片寄氏は分析する。
サービスにおいては、お客とのコミュニケーションを重視。お客のニーズを拾い上げ、それに応えることに力を注いでいる。たとえばお客の要望に合わせてパスタやワインを通常の半量で提供したり、ピッツァの具材を変更するなど、メニュー表にない要望にも可能な限り対応する。こうした柔軟なサービスがリピート客の獲得と口コミの拡大にひと役買っている。
また、スタッフをすべて正社員で構成しているのも見逃せない。「調理やサービスの技術力、チームワークを高めるには、やる気のある人材をしっかりとした待遇で雇用することが重要です」と片寄氏は言う。人件費率は35%と高めに推移しているが、積極的に人材への投資を行なうことで、ハイレベルな店舗運営をめざしている。
オケイの成功を受け、2009年11月には同じビルの3階に12坪35席の「ビストロokei」をオープン。これにより、オケイは満席で入店できない状態が少し緩和されたという。ビストロokeiの滑り出しも好調で、現在のところ月商は400万円で推移している。
DATA
TEL.03-3597-5225
営業時間:17時30分〜翌1時
日曜・祝日定休
オープン:2005年12月
店舗規模:12坪28席
客単価:4200円
月商:480万円
原価率: 33%
アルコール売上げ比率: 50%
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