婁熊東京(渋谷・恵比寿・代官山)
低価格居酒屋の代表的な商材である焼とん。その価値追求に果敢に挑み、大ヒットを飛ばしているのが東京・渋谷の焼とん店「婁熊(るくま)東京」だ。オープンは2007年12月。JR渋谷駅から徒歩5分以上を要する雑居ビル2階という立地ながら、単価4500円、12坪36席で月商580万円を叩き出している。
経営母体である㈱婁熊東京・代表取締役の熊井良氏は、ホルモン業態で多店化を進める外食企業の出身者。そこで培った技術を生かし、脱大衆居酒屋をめざした「新世代の焼とん店」をコンセプトに開発したのが同店であったメニューは定番で串焼き15品、刺身5品を揃え、それぞれ210円、550円均一という価格設定。内臓肉は朝締めのものを用いるが、特筆すべきはその下処理だ。店舗で掃除、カット、串打ちの仕込みをするが、「カットの方法は焼きあがりの美しさも考慮して改良を重ねた」と熊井氏が言うように、調理技術を駆使して品質向上を図っている。
注文率が8割以上にもおよぶ「おまかせ注文」をメニューに加えている点にも同店の個性が光る。価格は2500円前後。串焼き5本、刺身2品、煮込み1品などが基本的な商品内容だが、そこには「おまかせにすることで、できるだけ未体験の部位を食べてもらい、もつの新しい魅力を知ってほしい」という熊井氏の思いが込められている。串焼きであれば、2本は人気部位、3本はお客の好みを見極めながら個性的な部位を提供するといった具合だ。
一方で約8品を揃える一品料理も、スペアリブの紅茶煮650円、豚こめかみ赤ワインソース煮500円といった創作料理が充実。素材、調理、注文方法とあらゆる角度から付加価値を追求することで、圧倒的な集客力を発揮しているのである。
DATA
TEL.03-3486-1129
営業時間:17時~翌0時
日曜・祝日定休
オープン:2007年12月26日
店舗規模:12坪36席
客単価:4500円
月商:580万円
原価率: 45%
アルコール売上げ比率: -
URL: -