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RESTAURANT

ファッブリカ1090(関東)

バル・バール・洋風居酒屋/イタリア料理/ピザ 
◎一品料理も充実の繁盛ピッツェリア

 神奈川県川崎市の元住吉駅周辺は、500m以上にわたって延びる「ブレーメン通り商店街」を有し、住宅街としては人の往来が活発なエリアである。その一角に2011年2月にオープンした「ファッブリカ1090」は、13坪22席という小体な店ながら、ディナーの客単価3500円で月商400万円を弾き出す繁盛店だ。
 オーナーの徳丸裕也氏は、東京・中目黒のピッツァリア「サヴォイ(現・聖林館)」でピッツァ職人として5年間腕を磨いた経歴を持つ。その経験から徳丸氏は、「売り物が明確な専門店は強い」という考えを持っており、ファッブリカ1090を開業するにあたっては、ピッツァを核商品に据えつつ一品料理も揃えるメニュー内容を志向した。
 その狙いは見事に的中し、客席は平日の昼夜で計2.5回転超、週末は昼夜でそれぞれ2回転する。客層も実に幅広く、平日は主として主婦グループやシニア層、20 代〜30代の男女、週末は家族客を吸引している。
 薪窯で焼くピッツァの定番アイテムはマルゲリータ1350円とマリナーラ1090円の2品のみ。これにクワトロフォルマッジオ1680円などの日替り3品を加えてピッツァの品数はわずか5品に絞り込んでいる。
 定番2品がトマトソース主体の味つけであるため、日替りはトマトソースの使用をできる限り避け、ひとつのテーブルで2枚以上の注文があった場合にシェアしやすい商品構成としている。
 ピッツァ以外のフードメニューは一品料理14品と日替り10品前後を揃えており、これらの中心価格帯は800〜1200円。インサラータ930円、鮮魚のカルパッチョ1380円などが売れ筋で、どの商品も2人以上でシェアすることを想定したたっぷりのボリュームである。

 

1人客やウェイティング客にもきめ細かな目配り

 ドリンクの核アイテムはイタリア産ワインで、グラスは赤・白1種ずつを580円で提供。一方でボトルは2700〜7000円台を13種用意している。
 料理に用いる食材の品質を追求したことに加え、一品料理のポーションを大きく設定したことで原価率は34%におよぶ。この商品力の高さが最大の売りだが、一方で1人客には一品料理を半量で提供したり、ウエイティング客にドリンクをサービスするといったきめ細やかな接客も地元客の誘引にひと役買っている。
 今後の展開について徳丸氏は「いまはファッブリカ1090のオペレーションを安定させることが第一」としながら、「店の成否は人の力による部分が大きい。店で育ったスタッフの個性を生かす形で店を増やしていきたい」と語る。

 

DATA

2012.04.06 現在
 
神奈川県川崎市中原区木月3-9-32
TEL.044-577-9440
営業時間:11時30分〜14時、17時30分〜22時(土・日曜・祝日の昼は〜14時30分)
火曜定休
オープン:2011年2月
店舗規模:13坪22席
客単価:3500円
月商:400万円
原価率: 34%
アルコール売上げ比率: -
URL: -
 
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