ワイン食堂 GOCCHI'S(ゴッチス)(池袋・高田馬場・早稲田)
JRなど各線が乗り入れる池袋駅から徒歩約10分弱。東京・南池袋の繁華街のはずれに位置する「ワイン食堂・GOCCHI'S(以下、ゴッチス)」。立地条件の悪さをものともせず10坪22席の小体なつくりながら、最高1日3回転し、月商350万円を売り上げているワイン居酒屋だ。
オーナーの青山剛平氏は、中華料理店で8年間料理人兼ホールスタッフを務めた後、主にダイニングを運営する企業に8年間勤務。250席の店で料理長まで務めた後独立し、2011年1月にこの店を開いた。
店のコンセプトは「リーズナブルな価格のワインを気軽にがぶがぶ飲んでもらいながら、馴染みのある料理を食べてもらう」(青山氏)といういたってシンプルなもの。
店舗規模が小さくストックスペースが少ないこともあり、フードメニューは30品弱と絞り込んでいる。特筆すべきは前菜が半分以上を占めている点。これが使い勝手のよさを訴求し、気軽な動機の吸収につながっている。前菜の中心価格は580〜880円で、売れ筋は130gと大ぶりな自家製ソーセージ480円(1P)や煮豚580円、バーニャカウダ980円などである。
その他にパスタ3品980〜1180円、肉料理3品980〜1780円を揃えている。パスタ、肉料理と前菜の3〜4品を黒板メニューとし、このうちパスタ、前菜を季節の食材に応じて入れ替えることで飽きさせない工夫をしている。
アルコールの中心となるワインはグラスワインを480円、680円で赤、白2種類ずつをそれぞれ用意。ボトルは2300〜4800円で2300〜3500円が中心価格となっており、アルコール売上げ比率は55%。そのうちワインの売上げ比率は70%にもおよぶ。
リピート客を生むハイタッチな接客も売り
主な客層は20代後半以上のビジネスパーソンで男女比は5対5。客単価は3500円で推移している。池袋界隈にワイン酒場的な業態が少なかったこともあり、初月から月商270万円を記録。青山氏の狙い通り、グラスワイン一杯と前菜一品というちょい飲みから、前菜、パスタ、メインとしっかり食事するお客まで幅広い利用動機を吸収することに成功。
その後も順調に売上げを伸ばした。
スタッフは青山氏の他には接客担当の常勤がひとり。青山氏も料理をしながら接客にも力を入れる。お客には積極的に話しかけて名前を聞き出し顧客ノートを作成。次の来店時の会話につなげてリピート客の確保に努めた。その甲斐あって全席がリピート客で埋まる日もあるという。
今後は「料理のできる人材を見つけて池袋周辺で2〜3店の出店を進めていきたい」と青山氏は語る。
DATA
TEL.03-6912-8819
営業時間:17時〜翌1時(L.O.翌0時30分)(日曜は〜23時〈L.O.22時30分〉)
月曜定休
オープン:2011年1月31日
店舗規模:10坪22席
客単価:3500円
月商:350万円
原価率: 33%
アルコール売上げ比率: 55%
URL: -