石垣黒鶏ぽーじょ 都立大学店(品川・五反田・目黒)
東京・都立大学の「石垣黒鶏ぽーじょ(以下、ぽーじょ)」都立大学店は、客単価3000円、店舗規模28坪50席で月商630万円を売り上げる鶏料理を看板商品にした居酒屋だ。
経営母体は㈱セブンセンシズ。代表の神原秀明氏と統括マネージャーの深川喜代人氏は、旅行で沖縄を訪れた際に食した石垣黒鶏の品質に惚れ込む。それを核にした業態として2009年7月に石垣本店をオープンし、翌10年3月に都立大学店を開業した。
都立大学店のフードメニューはグランド62品と日替り10品前後。料理には沖縄産の食材を多用しているが、フードの40品以上を占めるのが鶏料理だ。売れ筋は鶏もも肉を炭火で豪快に焼き上げる燻し焼き1200円と鶏半身唐揚げ980円で、これら2品はともに来店客の2組に1組が注文する。
この他、鶏料理は炭火焼き500〜600円をはじめ、唐揚げ500〜580円、つくねチーズハンバーグ900円、鶏の激辛炒め750円などをラインアップしているが、目下の課題は「石垣黒鶏の仕入れを安定化させること」と深川氏は言う。石垣黒鶏は石垣島から空路で輸送しているが、生産量が少ないうえに、悪天候で飛行機が欠航して店に届かないケースがしばしばある。そのためいまのところは石垣黒鶏を使ったメニューを数品に絞り込み、その一方で宮崎産の地鶏などを仕入れることで欠品をカバーしている。
ドリンクはオリオンビール中瓶600円や石垣島産の泡盛「請福」400円といった沖縄のアルコールが売れ筋だ。ユニークなのは島酒ピッチャー1200円。泡盛の水割りを1.8ℓのピッチャーで提供するという石垣島流の飲み方を売りにしており、多い日には1ダースぶんのボトルを消費している。
来店客は地元のリピーターが中心で、男女比率はほぼ半々。主客層は30代〜40代だが、お客の年齢層は幅広く、子供連れの家族客やシニア層も少なくない。
「周辺エリアにはチェーン店や長く営業を続けている個人店が多い。そうした中でリモデルした大衆酒場の雰囲気を打ち出したことも、幅広い客層を集めている理由のひとつです」と深川氏は語る。
黒鶏を自社生産するプロジェクトを着々と推進
現在は都内に3号店のオープンを検討中しているが、その一方で広島の養鶏業者と提携し、黒鶏を自社生産する体制づくりも進めている。「いまは石垣黒鶏と同じ食味になるよう、飼料の実験や飼育環境の整備を進めている段階です。自社生産した黒鶏と石垣黒鶏の二本柱を確立することで仕入れを安定させ、それを出店の原動力にしたい」と深川氏は語る。
DATA
TEL.03-3723-5028
営業時間:11時〜14時、17時30分〜翌1時 (土・日曜、祝日は夜のみ営業)
不定休
オープン:2010年3月
店舗規模:28坪50席
客単価:3000円
月商:630万円
原価率: 33%
アルコール売上げ比率: 60%
URL: -