銀座 朱雀(銀座・新橋・有楽町)
「店を構えるなら銀座と決めていた」という山西和文さん。割烹「銀座 うち山」(東京・銀座)や鮨店で働いた後、割烹「津やま」(同・赤坂)で花板を務め、昨年夏に自店を構えた。
夜の料理は、1万円、1万5000円、2万円とそれ以上のおまかせ。内容はほぼ日替わりで、山西さんが毎朝築地で仕入れる食材により、当日の献立が決まる。9月のある日の1万5000円の献立は、「玉蜀黍のすり流し」、鴨の挽き肉を詰めた「冷やしトマト」、イクラ、魚素麺の4品の先付ではじまり、定番で供する「焼き胡麻豆腐」、「鱧と松茸の椀物」、タイ、アワビ、ボタンエビ、イカ、カツオのたたき、中トロのあぶりを盛り合わせた造り、「甘鯛の若狭焼き」、「もずく酢」、生ウニをのせた「鮑と野菜の玉〆」、「鯛茶漬」、「きなこのプリン」、「季節の果物と白ワインジュレ」と、ひと皿2~3口で食べきれる品が10皿以上続く。これは全コース共通のことで、「いろいろな食材を食べて楽しんでほしい」という山西さんの思いを反映したもの。また「古くから伝わるおいしさを届けたい」との考えから、創作的な料理は作らず、家庭料理でおなじみの惣菜などを添えものに使う。「箸休めを兼ねて焼きものに卯の花やきんぴらを添えますが、お客さまに好評。白和えも人気です」(山西さん)。
「自分の目が行き届く範囲の店を」と考える山西さん。今の店は想定より少し客席が多く、また個室の様子は板場からはわからないが、常にサービススタッフに状況を確認する他、自らも料理を運ぶなど、お客とのコミュニケーションを重視する。開業直後から前店のお客や紹介客が訪れ、9割が常連だという現在。その場のやりとりを通じ、フライなどお客の要望に応えるが、「今後は、今日はどうします? と、より積極的にお客さまの望みを聞けるようになりたい」と話す。
DATA
TEL.03-3573-7577
営業時間:11時30分~13時30分(L.O.)、18時~21時30分(L.O.)
月曜定休(臨時休業あり)
オープン:2009年7月
店舗規模:19.5坪19席
客単価:22000円
月商:-
原価率: -
アルコール売上げ比率: -
URL: -