レストラン グラース(表参道・青山・六本木)
蜂須賀喜八郎さんは、都内のホテルなどを経て25歳で渡仏。「アピシウス」(フランス・パリ)、「サントネール」(同・ペリゴール)といった星付き店から街場の店などさまざまな店で経験を重ね、7年後に帰国。「新橋ミクニ」(現在閉店)料理長、「ブノワ」(東京・青山)副料理長を経て独立した。
夜のメニューは、“野菜の”という意味合いの「Potager(ポタジェ)」と、“味わい”を意味する「Saveur(サヴール)」と名づけた8500円の2つのコースが軸。中でも、「モナコの『ルイ・キャーンズ』で野菜のミジョテを食べて、野菜だけであそこまで味わい深い料理が作れることに感動して以来、野菜が自分のテーマになった」という蜂須賀さんが打ち出すのは、前者のコースだ。
11月下旬の同コースは、「熊本産和栗の温かいヴルーテ」ではじまる。そして2品目は、「自然栽培野菜のミジョテ バルサミコをきかせたフォン・ブランのソース トリュフ風味」。種類ごとにフォン・ブランなどで蒸し煮にした時季の10種の野菜を、一つの鍋に合わせてさらに蒸し煮した蜂須賀さんのスペシャリテだ。その後は、「ココットで炊いたパエリア 自然栽培野菜と和歌山港から届いた魚介を添えて」、「自然栽培野菜のデクリネゾン 温製サラダ仕立て ジュ・ド・ヴィアンド」と続き、デザートは「広島産柿コンポート カルダモン風味」、「山形産ラ・フランスのフュイテ ロックフォールのグラスと共に」の2品。
蜂須賀さんは、フォンやブイヨンを4種、煮詰めて作るジュも4種以上は常備。こうした旨みの要素をアクセント的に用いることで、野菜の風味を表現することを第一義としつつも、どの仕立てもしっかりと味わいの輪郭を際立てる。
「もっと季節と連動した料理をつくりたい」という蜂須賀さん。「ささやかな季節の変化も感じてもらえる料理」をめざす。
DATA
TEL.03-6440-0400
営業時間:12時~13時30分(L.O.)、18時30分~21時(L.O.)
水曜定休
オープン:2010年7月
店舗規模:20坪22席
客単価:10000円
月商:-
原価率: -
アルコール売上げ比率: -
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