ル・グラン・ソワール(表参道・青山・六本木)
東京・六本木で松原浩二さんが夫人と二人三脚で営むフランス料理店「ル・グラン・ソワール」。松原さんは「オーバカナル赤坂店」(東京・赤坂)で修業をはじめ、銀座の「オストラル」を経て「ランベリー」(同・青山)でスーシェフを務めた経歴の持ち主だ。しかし自店では、「フランス料理」にとらわれすぎない料理をめざしているという。その根底には、フランス修業中に出会った「ズ・キッチン・ギャルリー」(パリ)での体験がある。
「シェフのウィリアム・ルドゥイユ氏はソースやマリナードの作り方が独特で、東南アジアのスパイスや日本のミリン、米酢などを縦横無尽に使いこなしていました。自由な発想力と、それを料理として成立させる技術に驚かされました」
こうした体験から、自店でもフランス料理をベースにしつつ、日本の素材や各国のスパイスを取り入れた料理をアラカルト主体で提供。「シャラン産鴨 モモ肉の炭火焼 ドライセップとキノコのソース ブルーベリーと五香粉の香り」3200円や、赤ワイン煮込みとローストを盛り合わせた「蝦夷鹿 二種の調理法」2900円が人気メニューだ。中国の香辛料、五香粉を用いたり、オイルバスとフライパンで加熱したエゾジカのローストにはアンポガキとネズの実風味のバターを合わせるなど、香りのよさが印象的な料理が多い。これは「料理が運ばれてきてまず感じるのが香り。旨みの濃さより、きわ立つ香りでお客さまを惹きつけたい」と考えてのことだ。
また、「銀座 小十」(同・銀座)での研修で触れた日本料理の技法を取り入れ、スッポンを日本酒と水で炊いてとっただしでソースを作ることも。今後は、調理師免許を持つフグなど日本の風土に根ざした素材も用いながら、さらにスパイス使いや調理法の探求を進めていく考えだ。
DATA
TEL.03-6804-5597
営業時間:17時30分~翌0時(L.O.)
日曜定休
オープン:2010年12月
店舗規模:15坪14席
客単価:9500円
月商:-
原価率: -
アルコール売上げ比率: -
URL: -