けとばし屋チャンピオン(大阪)
「馬肉の焼肉」というオリジナリティの高い商品を武器に25坪40席の規模で月商500万円以上を売り上げているのが「けとばし屋チャンピオン」である。2010年7月に外食店がひしめく大阪・福島にオープンした。
経営母体は㈱マッスルコーポレーション。2005年に大阪・天神橋にオープンしたホルモン串焼き専門店「マッスルホルモン」、2007年に同・福島にオープンしたモツ鍋専門店「モツ鍋チャンピオン」に次ぐ同社の3店めだ。
「けとばし屋チャンピオンを出店したのは、私が大阪・吹田の馬肉専門店『波津馬』で馬肉の焼肉に出会い、そのあっさりとした風味に惚れこんだのがきっけです」と同社取締役社長である平山峰吉氏は話す。
馬肉焼肉専門店の開業をめざした平山氏は、波津馬の店主を説得して熊本の大手の馬肉専門業者2社を紹介してもらい、馬肉を安定供給するための仕入れルートを確保。店主に加えて馬肉専門業者の従業員にも協力を仰いで、馬肉の調理技術を習得し、独自の馬肉メニューを開発した。
スタッフが焼きを担当。付加価値を高めてリピーター増
しかし、開業から1年間は売上げが伸び悩んだ。「牛肉などに比べて、馬肉はまだまだマイナーな食材なので商品の魅力がお客さまに伝わっていない部分があったのかもしれません」と平山氏は当時を振り返る。
そこで、それまでのお客がみずから肉を焼くスタイルから、テーブルについたスタッフが焼くスタイルに変更。部位によって焼き加減を微妙に調整してベストな焼き具合で提供するとともに、産地や部位ごとの特徴を口頭で説明し、お客に馬肉の魅力が伝わるように努めた。その結果、徐々にリピーターが増えはじめ、いまでは1日60~70人がコンスタントに来店するようになった。
現在、クラシタ880円、ヒレ850など10品の馬肉焼肉メニューを用意。他に極上馬刺し盛り1580円、生レバー680円、桜コロッケ150円など馬肉を使った一品料理を10品弱揃えており、これらの馬肉メニューがフード売上げの約95%を占めている。
「サシの入り具合など、馬肉は個体差が大きい。そのため、その日に入荷した肉質のいい部位を中心に提供することができる盛合せメニューをおすすめしています」(平山氏)
馬肉以外の料理はバジルトマト380円、キムチ300円など4品に絞り込み、アルコールは赤ワイン400円、チューハイ300円など6品をラインアップする。
「今後は店数を増やすことで、40%超の原価率を抑制していきたい」と話す平山氏。東京進出も含め、けとばし屋チャンピオンの多店化を視野に入れている。
DATA
TEL.06-6346-8489
営業時間:17時〜翌0時
日曜定休
オープン:2010年7月
店舗規模:25坪40席
客単価:4300円
月商:550万円
原価率: -
アルコール売上げ比率: -
URL: -