ボンバーキッチン(福岡)
福岡県福岡市の薬院エリアで、2008年11月に開業した「ボンバーキッチン」。コストパフォーマンスの高い定食メニューを集客の磁力として、13坪17席の規模で1日150人をコンスタントに集客している。
オーナーシェフの帆景直樹氏は、大学を卒業後、建築会社に入社。24歳の時に「将来は自分で商売をしたい」と考え、ホテルのイタリア料理店や創作フレンチの店で修業を積んだ。さらに、福岡で多店化を進める田中田グループの定食専門店「中田中」で店長を務め、店舗運営のノウハウも身につけた。こうした経験の中で帆景氏は、「自分の洋食の技術を生かした定食の店をつくりたい」と考えるようになる。
薬院というエリアは、福岡市の中心街・天神の南にあり、オフィスや住宅、商店や病院などが混在する。「定食店は客層が非常に広いため、こういう街の方が商売をしやすいと考えました」と帆景氏は話す。この狙いが当たり、ボンバーキッチンはオープン当初から日商8万円を計上。それ以降も昼は会社員、自営業者、夜はカップルや女性客、土日はファミリーなど、幅広い客層を集客して右肩上がりで売上げを伸ばし、現在日商は13万円にも達している。
豊富な商品バラエティで幅広い客層を集客。13坪で月商350万
主力商品は34品を揃える食事メニューで、このうち24品が750〜880円の価格帯に集中している。商品構成は、定食10品(680〜1200円)、フライ定食12品(730〜880円)、丼6品(750〜1200円)、カレー・スパゲティ5品(650〜880円)などとなっており、チキン南蛮定食780円、ポークソテー定食780円、ハンバーグステーキ定食880円の3品が売上げの上位を占めている。
このように商品バラエティの豊富さもボンバーキッチンの特徴となっている。帆景氏は「選ぶ楽しさを味わってもらえますし、来店頻度の向上にも役立っています」と話す。原価率40%という数字が示す通り、素材にしっかりコストをかけ、十分なボリュームを打ち出している。
とはいえ、同店のランチの価格は周辺の店と比較して決して低い方ではない。帆景氏も「当初はこの価格で受け入れられるか不安だった」と振り返るが、ふたを開けてみれば前述のような盛況ぶりである。
客単価は昼800円、夜1000円。メニューは昼夜共通だが、夜はおかず2品を選べるコンビネーション定食1050円が売れ筋。昼と夜の来客比率はほぼ半々だ。
開業当初から多店化を視野に入れていたという帆景氏。「今後はスパゲティとごはんを組み合わせた定食店や、弁当専門店なども開発したい」と抱負を語ってくれた。
DATA
TEL.092-732-3116
営業時間:11時30分〜17時(L.O.16時30分)、 18時〜23時(L.O.22時30分
水曜休
オープン:2008年11月11日
店舗規模:13坪17席
客単価:1000円
月商:350万円
原価率: 40%
アルコール売上げ比率: -
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