東京ブッチャーズ(東京・上野・日本橋)
コの字型のカウンターに囲まれたオープンキッチンの中央に鎮座する大きな炭火の焼き台。そこで臨場感たっぷりに焼かれる肉のグリルを集客のフックにしているのが、東京・神田の「東京ブッチャーズ」だ。オープンからわずか1ヵ月ながら、客単価3500円、35坪76席でひと晩に最大110人を集客する。
経営母体の㈱エッジオブクリフ&コムレイドは外食店の設計・プロデュースなどを手がけるコンサルティング企業。東京ブッチャーズはその直営1号店として2012年1月27日にオープンした。
「コンセプトは米国、ドイツの肉屋がつくった肉酒場。極力注文を受けてからブロック肉をカットし、切り立ての鮮度を売りにしています。ソーセージは肉のミンチや袋詰めも店内作業とし、シェフは実際の精肉店で修業するなど肉屋らしさをとことん追求しました」と代表取締役の針生真氏は話す。
「魅せる」調理で迫力訴求とともに鮮度と安全性もアピール
グリル料理は計10品。そのうち牛ランプ肉、牛ハラミ肉、ブッチャーズリブ、豚ロースなどを180g、230g、460gの3サイズで用意する。価格は180gの場合で牛肉が840円~、豚肉は780円~。この他にスパイスでマリネした鶏を半羽ごと焼きあげるアフリカングリルチキン920円、新鮮野菜の炭火焼き盛り1000円なども用意しており、これらのグリル料理がフード売上げの半分以上を占めている。
現在のフードメニューはグランドのみで34品。そのうち19品を肉料理とすることで専門性を高めており、魚料理はいっさい置かない方針だ。
肉はカウンター席からよく見える場所に設置したガラス張りの冷蔵庫に保存。肉のカットやグリルといった作業もすべてお客に「魅せる」ことで調理の迫力を訴求するとともに、肉の鮮度と安全性もアピールする。
牛肉、豚肉を大きなブロックや枝肉の状態で仕入れ、鶏は丸鶏の状態で仕入れているが、自家製ソーセージ&マッシュポテト700円やヤケド覚悟のミートソースグラタン700円、肉屋のボロネーズ920円といった商品を用意することで原価の抑制に努めている。
アルコール売上げの約8割を占めるのがワインだが、注文は圧倒的にボトルワインに集中しており、ボトルとグラスの売上げ比率は約9対1にもなる。「がっつり食べてがっつり飲める店をめざし、ボトルの価格を1800円~にしたことが注文を促進した」と針生氏は分析する。価格はわかりやすさ重視して1800円、2500円、3500円の3ラインとそれ以外のおすすめワインを用意し、赤白泡の合計で100種類前後をラインアップする。
開業のおよそ2週間後から徐々に客足が伸びており、「今後は日替りメニューを出すなどリピーターに支持される店をつくっていきたい」と針生氏は語る。
DATA
TEL.03-6206-9829
営業時間:11時30分〜14時30分、17時〜23時30分(土曜はランチ定休で16時〜
日曜定休
オープン:2012年1月
店舗規模:35坪76席
客単価:3500円
月商:-
原価率: -
アルコール売上げ比率: 50%
URL: -