DATA
㈱フジマック
東京都港区新橋5-14-5
☎03-3434-7791
創業:1950年3月
資本金:14億7115万円
事業内容:総合厨房設備の設計、機器の製造・販売、据付施工、アフターメンテナンス
http://www.fujimak.co.jp/
東京都港区新橋5-14-5
☎03-3434-7791
創業:1950年3月
資本金:14億7115万円
事業内容:総合厨房設備の設計、機器の製造・販売、据付施工、アフターメンテナンス
http://www.fujimak.co.jp/
1950年創業の業務用厨房機器メーカー。60年代の大型ホテル建設ブームで、ホテルの巨大厨房を手がけたことで、大規模厨房のノウハウを確立した。70年代以降はファミリーレストランチェーンや大型給食施設、テーマパークなど、それぞれの時代を象徴する施設の厨房開発に携わり、あらゆるタイプの厨房に対応できる業務用キッチンメーカーとして業界をリードしている。
同社の強みは設計から製品開発、製造、据え付け、アフターサービスに至るまで、すべての分野で高い技術力を有していること。それらを結集することで、ユーザーに信頼される厨房設備が生み出される。たとえば製造部門は多品種少量生産の優れたノウハウを持っており、ユーザーそれぞれの細かな要望にベストマッチする、オーダーメイドの製品を開発・製造することが可能だ。
近年はニーズの多い複合加熱調理器の開発に力を入れている。また省エネやエコに関しても積極的に取り組んでいる。
業務用総合キッチンメーカーとして外食業の
あらゆる業種・業態の厨房のニーズに対応する
あらゆる業種・業態の厨房のニーズに対応する
㈱フジマック
常務取締役 製造本部長
内田一史氏
ジェットオーブンは当社にとってもエポックとなった機器です。連続式加熱調理機器の分野では後発でしたが、ジェットインピンジメント加熱技術についてのライセンス契約により、コンベア式加熱オーブンが生まれました。
ちょうど宅配ピザ業態が伸びはじめたころで、当社のジェットオーブンが採用され、多くのお店で活用されるようになりました。その後、病院、ファミリーレストラン、居酒屋、食品工場など、さまざまな外食の現場で活用していただいています。
──ジェットオーブンはコンベア式加熱オーブンの代名詞になりました。質の高い料理を短時間に安定してつくりたいという、外食業のニーズに応えるものだからこそ、これだけ普及したのでしょうね。
食品工場向けの大型のものでは長さ100mのオーブンのオーダーもありました。短時間に効率よく大量に調理するというニーズです。
さらにマイクロウェーブ加熱技術をプラスした複合加熱オーブンのスーパージェットを開発しました。これは小型で最大20の調理メモリー機能があります。多品目の料理を提供する居酒屋やレストラン、カラオケ店など比較的小型の店舗でご好評をいただいています。
──創業時はどのようなものをつくっておられたのですか。
1950年に創業いたしましたが、当初は石炭レンジなどを開発、販売していました。その後は業務用厨房一式の受注をいただき、お客さまと協力しながら、厨房をつくりあげていくことで、厨房設計、製品開発、製造、据え付け、アフターサービスなどの技術を磨いて成長して参りました。
東京オリンピックを契機とするホテル建設ブームの中で、ホテルニューオータニ様の厨房設備一式を受注し、完成することができたのが大きなステップでした。
これが成功したことで、その後に大型ホテルの厨房を次々とやらせていただき、さらにチェーンレストラン、病院給食、社員食堂などの厨房施設の仕事をさせていただくようになっていったのです。
そのつど、新しいことにチャレンジする必要がありましたから、苦労も多かったのですが、さまざまな課題をクリアしたことで、当社の技術を磨くことができました。
──厨房設備の専門メーカーとして、御社の強みはどこにあるとお考えですか。
設計、コンサルティング、製品開発、製造、据え付け、アフターサービスまでを一貫する、総合力だと思っております。それぞれの技術をつきつめ、他社に負けないものにしたいと常に考えて努力しています。
製造に関しては、オーダーメイドの良さを保持しつつ、低コストで大量の受注に対応するために一定限度までモジュール化した製品をつくっておき、お客さまの要望に合わせて選択し、組み合わせて生産するモジュラー・アッセンブリー・キッチン・システムを構築しました。
私どもの製造するもののうち、50%はオーダーメイドで、お客さまのニーズに合わせて対応していますが、その基盤となっているのがこの製造システムです。
ある意味では製品は一つひとつが手づくりのようなもので、苦労はありますが、お客さまの要望にマッチするものができたときは、本当に喜んでいただける。そのことが、われわれの喜びです。
──最近の業務用厨房のニーズの傾向について、とくに顕著なことはありますか。
お客さまのニーズが非常に多様になったということです。すでにあるものではなく、ご自分のところだけのオリジナルを要望されるケースが多いですね。
その中で目立つのは誰でも簡単に一定の水準の料理をつくることができる機器をというご要望です。たとえば肉を焼く場合に、肉の厚みや焼き方によって変わる調理温度や時間を機器側で判断して、一定水準の品質の料理をつくれるものです。
こうしたニーズに応えるために生まれたのがガス、電気、蒸気、マイクロウェーブなどの熱源を組み合わせた複合調理器的なものです。さらにクッキングコンピュータを搭載して、レシピをあらかじめ登録しておき、ボタンを押すだけで誰でも同じように調理できる。こうしたものがいま求められているようです。
また省エネ、エコの考え方は今後ますます重要になると思います。当社としてもエネルギー供給会社との省エネ機器の共同開発、機器側からの省エネ提案、オゾン層を破壊しないフロンガスの自社製冷機器への採用などを進めています。
──外食業をサポートしていくうえで、どのようなことが大切だとお考えですか。
私どもの存在意義はフードサービスのトータルサポートをする、ということです。磨き抜いた技術とトータルサービスで優れた厨房システムを提供し、その結果豊かな食文化に貢献する。この考えはこれまでも、これからも変わりません。
自分たちが設計し、開発し、製造したものをお客さまに自信をもって納め、アフターサービスも責任をもって行なう。これが私どもの仕事だと思います。
大事なのは、お客さまとしっかりしたコミュニケーションをとることです。私どもは営業スタッフが新規案件をとった際には、技術スタッフが現場にうかがい、直にお客さまのご要望をお聞きします。直接何を求められているかをお聞きして、それから開発を行なっています。
お客さまの満足を生み出すこと。それが私どものプロとしての使命だと確信しています。