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日本の伝統食品

柚子こしょう
(大分県・由布)

香りの青ユズと激辛トウガラシ、夏の底力を秘めた香辛薬味

 そろそろ夏の暑さ疲れが出る頃。いまいち食がすすまない。そんな時には、柚子こしょうを少々。
 ほんのちょっぴりで、口の中に熱い旋風を巻き起こす。
 九州で「こしょう」といえば、トウガラシのこと。柚子こしょうは地元では、駅前のうどん屋のテーブルにもおいてある、おなじみのホットな薬味だ。もともと九州北部の農家で、古くから自家用に作られてきたという、いうなればおふくろの味である。
 作り方は、いたってシンプル。青ユズの実と青トウガラシを、すり潰して塩を加えてねかせればいい。塩梅やねかせる期間は、家によって微妙に違う。
 ユズもトウガラシも、夏にはまだまだ青い未熟もの。どちらも猛烈にとんがっていて、そのままでは食べられたものじゃない。
 誰が思いついたものか、食えないどうしを組み合わせてねかせると、香り高い和の薬味になる。

◎お問い合わせ:黒嶽荘
◎住所:大分県由布市庄内町阿蘇野2259
◎TEL:097-585-1161

Text:Yukie Mutsuda Photo:Hiroshi Ohashi

夏の終わりに収穫した青ユズの皮と青トウガラシを仕込んで、1年間熟成。白い膜の下に、柚子こしょうが仕上がっている。

青ユズの収穫時期は短く、8月下旬から9月にかけて10日間ほど。硬く青い皮を使う。大分・阿蘇くじゅう連山黒岳の麓のユズ園にて。

 

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