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日本の伝統食品

かぶらずし
(石川県・金沢)

厳冬の北陸に山海の幸が揃うと、甘くとろける正月のご馳走が生まれる

 冬の雷鳴とともに、能登半島近海へ脂ののったブリの群れがやってくる。
 雷が鳴れば、舌にとろけるブリを思って心が騒ぐのか、金沢の人たちは長い冬の幕開けを告げる雷を、鰤(ぶり)おこしと呼ぶ。
 寒ければ寒いほど、厚着をして旨くなるのは、畑の野菜も同じこと。土の中では白い肌のカブが丸々と肥って、日に日に甘みを増す。
 冬将軍からの海山の到来物が届く頃になると、金沢のかあさんたちは「そろそろやね」と腰を上げる。お正月のご馳走、かぶらずしを仕込むのだ。
 大ぶりの白カブに、削ぎ切りにした塩ブリをはさんで糀(こうじ)に漬け込むと、正月には頃合いに熟れて食べ頃になる。
 それにしても、かぶらずしとは妙な呼び名である。本命は寒ブリに違いない。今様ならもちろんぶりずしだろう。けれど見かけもカブの糀漬け。奥ゆかしいことに、切ってはじめて薄桃色の寒ブリがおがめるのである。

◎お問い合わせ:青木悦子
◎住所:石川県金沢市長町1-1-17
◎TEL:076-231-2501

Text:Yukie Mutsuda Photo:Hiroshi Ohashi

正月に食べ頃になるように、逆算して糀甘酒に漬け込まれたかぶらずし。木桶の中で発酵して甘く熟れる。ちらっと寒ブリがのぞく。

厳寒の奥能登能都(のと)町の漁港に揚がる天然ものの寒ブリが、かぶらずしの主役だ。

 

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