調理用語集
虎魚
【オコセ,オコゼ】
オコとゼはカサゴ目のオコゼ類の総称で、オニオコゼ科のオニオコゼのほか、同科のオニダルマオコゼ、ハオコゼ科のハオコゼなどがいる。
食用にされるのはオニオコゼのみであり、食材として単にオコゼといった場合はこの種を指す。
体表にウロコはなく、皮は柔らかくてだぶついている。このようなグロテスクな姿は、オコゼ類の魚に共通する特徴である。
関西ではミシマオコゼのことを「オコゼ」と呼ぶことがあるが、ミシマオコゼはスズキ目ミシマオコゼ科の海魚であり、もっぱら、かまぼこなどの練り製品の原料にされる別種の魚である。
このほか、地方によっては、オニオコゼと姿形が似ている魚もオコゼと呼ぶことがある。たとえば、東北地方では食用の海産カジカ類をひとくくりにしてオコゼと呼ぶし、琵琶湖では淡水魚のカジカを、京都ではハゼ科の淡水魚であるドンコを、熊本ではやはりハゼ科のヨシノボリのことをオコゼと呼んでいる。