調理用語集
鼈
【スツホン,スッポン】
スッポンは、爬虫類のカメ目スッポン科スッポン属に属する。かつて中国と日本のスッポンは別種とされていたが、近年同じ種に統合された。
ただし、日本産は甲羅が幅広い傾向にあり、中国産とは別の亜種になる。
スッポンがカメと異なる点は、いくつかある。カメの甲羅は、外側から順に角質部、甲羅、肋骨が層状に重なっていて、一番外側の亀甲模様をした角質部がとても硬い。一方、スッポンは、角質部が皮膚のような膜状で硬くなく、甲羅も柔らかい。特にエンペラ(もしくはエンガワともいう)と呼ばれる、甲羅の縁辺部は弾力性に富み、料理には欠かせない。またスッポンは吻(口先)が長く、一枚歯が鋭い上に顎が強い。
泥底に潜んでいたところから別名をドロガメ(泥亀)とか、カワガメ(川亀)という。また中国語でスッポンのことを団魚(丸い魚)、もしくは甲魚(甲羅を持った魚)というが、その団魚から転じて、日本ではスッポンのことを「まる」と呼ぶようになったといわれている。