調理用語集
慈姑
【クワイ】
オモダカ科オモダカ属の水生多年生草本。
中国原産とされ、アジア、ヨーロッパ、アメリカ大陸の温帯から熱帯にかけて広く分布しているが、野菜として栽培するのは中国と日本のみ。
多くの塊茎がついた姿を、子供を慈(いつく)しみ乳を与える姑(女性)に見立てて、「慈姑」の字をあてる。
栽培されているのは大部分が青クワイで、その品種である新田クワイは青みを帯び、収量が多い。京クワイは色は美しいが、質はやや落ちる。吹田クワイ(姫クワイ)は、品質はよいが栽培種ではなく、水田に自生する。ごく一部で栽培されている白クワイは、多収だが、硬く、苦みがある。
中国料理でよく使われる大黒クワイは、カヤツリグサ科クログワイ属の植物の塊茎で、クワイとは全く別の植物に属し、肉質もかなり違う。