調理用語集
蕪・蕪菁
【カフ,カブ】
アブラナ科アブラナ属の一、二年生草本。植物としてはハクサイや狭義のツケナ類と同種で、相互に交雑し、子、孫、ひ孫など(雑種後代)も容易に得られる。関西ではカブラと呼ぶ。
アフガニスタン付近を原産地とする一元説と、これにヨーロッパ西部・南部を加えた二元説がある。ヨーロッパ各地、中東、インド、雲南・四川から華中に広く分布している。
日本でも、最も歴史の古い野菜の一つで、春の七草でいうスズナはカブである。古くから日本各地に分布し、多くの地方品種がある。
外皮の色は白、桃、赤、紫色のほか、黄、褐色のものもあり、下半分が白、上半分が赤、紫、緑色の品種もみられる。黄色、褐色のものは日本の在来品種にはない。
肉は通常、白、まれに赤みを帯びるものもある。黄皮の品種には白肉と黄肉がある。肥大した根の大きさも金町小カブのように数十g程度の小さいものから、聖護院大カブのように数kgに達するものまである。