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ノバレーゼがモモ農家の6次産業化を支援する取り組みをスタート 企業動向
2014.09.22
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 ウエディングプロデュース・レストラン運営の㈱ノバレーゼは、社員の農業研修を通じたCSR(企業の社会的責任)活動の一環として、岡山県倉敷農業普及指導センターや総社市のモモ生産・出荷組合の総社もも生産組合、吉備路もも出荷組合と、モモ農家の6次産業化を支援する取り組みを開始する。
 具体的には、モモの栽培や収穫、選果など農作業の実地研修を通じて、モモの果実や農家を取り巻く環境について理解を深めるとともに、規格外品を活用した加工品の新商品開発などを同協議会に提案。互いに協力して商品を考案し、数年かけて商品化をめざす。
 ノバレーゼは、婚礼ビジネスのノウハウを活かした効果的な販売戦略やパッケージデザイン、発売タイミングの販促・宣伝・広報活動なども提案に盛り込み、商品づくりをゼロからサポート。商品の内容によっては、婚礼施設の引き出物としても検討する。また、同市で生産されるモモを婚礼料理に取り入れるなどし、互いに協力し合える関係を築きたいという。
 この取り組みのキックオフイベントとして、8月19日~21日の3日間、総社もも生産組合と吉備路もも出荷組合に所属する9戸の受け入れ農家のもと、ウエディングプランナーやパティシエら同社社員27人がモモの収穫や出荷作業の手伝いを行った。期間中には、岡山県の農業普及指導センターや受け入れ農家とともに、総社市ならではのモモの新商品企画や売り方、売り先などに関するグループワークも実施。参加した社員からは、「フリーズドライのモモを入れた紅茶」や「モモを丸ごとアイスクリームにする」といった、農家の方にとって斬新と感じるアイデアも出て、意見交換は活発化した。
 ノバレーゼは、これまでも地域の特産品を活かした商品開発に注力していて、静岡や新潟、青森で地元農家と連携した商品づくりに取り組んでいる。2011年4月には静岡で、通常は破棄される摘果ミカンを有効活用したお酢の商品化を実現。初年度の限定本数950本がすぐに完売するほど好評を博した。新潟でも同年11月、村上市の生産農家と秋の行楽弁当を共同開発し、東京で2日間各25食限定で販売したところ、両日8分で完売する人気となった。13年正月には、同市の食材を使ったファミリー向けビュッフェを同社が運営する婚礼施設(新潟)で開催するなど、交流を深めている。
 CSR活動を通じた農業の実地研修は、レストランや婚礼で地産地消の料理を提供する同社にとって、食農に対する社員の意識向上に加え、農家との関係構築で信頼できる食材を調達できる利点がある。一方で、農業の衰退や高齢化などの問題を抱える農家にとっても、研修は人手の面でも喜ばれ、またサービス業である同社が仲介となって商品開発を後押しすることで、農家の新たな経済活動につながるメリットがあるとしている。

◎URL:http://www.novarese.co.jp